誰にも似てない夢の背中を 追いかけて追いかけてく

今期の環境の遷移について
今年ももう終わります。
今年の締め・来年に向けて、現状のメタを整理しておこうと思います。
今期はとにかくデッキが多いです。
もちろんカードパワーの差はありますが、どのアーキタイプもしっかりと組み上げれば十分にチャンスはあります。


たくさんのデッキが存在する中、頭一つ抜け出しているのがTG代行です。
殺傷力と解決力がとても優秀です。
ストライカー・ヴィーナスの展開力・ヒュペリオンの決定力。どちらも一級品で、生半可な構えでは瞬時にねじ伏せられます。

しかし

  • 6枚の代行者を軸とするため、引きにムラがある。
  • アース・TGのサーチ・強謙のテンポロスが発生する為、1ターンの遅れが致命傷になりやすい。

等の問題点があります。

その隙を的確に突いたのが「カラクリ」「代償ガジェ」です。
代償ガジェは、血の代償が抜群の殺傷力を提供してくれます。
血の代償があれば、膨大な召喚権を獲得できるので、事前にガジェットを展開していく必要が無く、TGストライカー絡みの展開をケアすることができます。
1ターン場にガジェットが残れば、TGという壁を否定できるメロウガイストや、大型モンスターを抑制できるローチを召喚でき、蓋をすることができます。


ラクリも同様、早い段階でプレッシャーをかけることができます。
将軍シンクロを絡めた展開力が優秀です。
素早く打点を展開していくことで、相手の回答を狭まることに繋がり、返し手の消費を強制しています。
能動的な展開を見ていけるパターンが多いので、相手の動きに依存しないのが売りです。


現環境最もパワーの高いデッキは間違いなく天使ですが、環境デッキに勝ちうる要素があれば他の候補も有力な選択肢になります。


ORDER OF CHAOSのリリースにより登場したのがインゼクターです。
今までに例を見ない奇抜な展開パターンで、動きとしても十分実戦レベルであった事から多くのプレイヤーがこの選択肢に着手しました。
この大流行の中で度重なるマッチングを経た結果、防御面の弱さが露呈し、TG天使に対する脆さが問題点の一つとして挙げられるようになりました。
自分のターンでカードを破壊しながら動いていくというシステムが瞬間的な展開力に長けた天使というデッキ相手に絶望的な相性差を築いてしまったのです。
ですが、繰り返し行使される破壊能力は罠を中心に組まれたデッキ相手に鬼のような働きを見せる為、アンチ天使の勢力全般に対しては有効な選択肢です。



インゼクターの流行を受けて天使が再び巻き返しを図っています。
その隙間を縫って忍者ラギア・ゼンマイのような新勢力が虎視眈々と進出の機会を伺っている状況です。
現在主流のデッキは選択肢間で共通項が少なく、サイドでしっかりメタろうとするとスロットを大きく圧迫してしまう為、今までマークの強かったデッキや新勢力も今なら比較的勝ちやすい状況にあると言えます。
ただ暗黒界のような「意識こそ薄くなったものの、インゼクターメタの余波を受けてしまう」といったような二次被害を被ってしまうケースもあるので、メタの在り方を適宜把握しておくことが必要です。



来年も遊戯王が楽しみです。